もろもろ帖

好き勝手

セトリを並べる

30th anniversary DOME TOURの全セトリが明らかになった。

 

こうなったらもう並べるしかない。

というわけで、30th anniversary DOME TOURの開催された2公演・中止となった2公演、追加開催となった30th anniversary LIVEの4公演、計8公演のセトリを一覧にした。線が引いてあるのは長めの暗転やMCが挟まれた箇所、二重線は本編とアンコールの境目である。

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並べるだけで浮かび上がってくるものがあるような気がする。これ全部青木さんの采配なのか?メンバーの意図も入っているとうれしい(青木さんに委ねることがメンバーの意思である場合を含む)。

まずもって曲数がきっちり揃えられていることがわかる。ドームツアーは本編23曲+アンコール4曲で計27曲。ただし4月5日の東京ドーム公演のみ本編とアンコールの比率が異なり、本編22曲+アンコール5曲。追加公演は本編17曲+アンコール4曲で計21曲。ただし11月3日の東京ドーム公演のみ本編21曲+アンコール4曲で計25曲と、ツアーと特別公演との間をとる曲数となっている。

もしかすると11月3日の東京ドーム公演は、ドームツアーと追加公演のどちらにも属せず、それでいてどちらにも属しており、完遂できなかったツアーの未練を昇華しつつここから始まる新たな公演へと橋を架ける役割を担っていたのかもしれない。

まだ曲数の話しかしていないうちから想像力を働かせすぎてしまった。ここからはドームツアーと追加公演に分けて、それぞれの曲目を見てみる。

1 30th anniversary DOME TOUR

まずはドームツアー分のセトリから、シーズン2の終幕が元々はどのようなかたちでデザインされていたのかを探る。

ツアー中の演奏回数ごとに曲名セルを色分けした。4公演のうちその公演でのみ披露された(されるはずだった)場合は白、2回披露なら淡い灰色、3回以上は濃い灰色で、全公演での演奏が予定されていた曲は曲名自体が太字になっている。

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1.1 ツアー全体の骨組み(3~4回披露の曲)

3公演以上で演奏予定だった曲に注目すると、4つの異なるセットリストはおおよその骨組みがあったうえで組まれていることがわかる。3曲やってBalloon Balloon、2曲と重めの1曲を経てセンターステージに移動し、2曲挟んでFoxy Blue LoveSLEEPLESS IMAGINATION、さらに2曲と盛り上がる1曲ののちにJAM、フロントに戻ってDANDAN、アップテンポな1曲からの天道虫、さらにたたみかける1曲。あとはまちまちだが、SUCK OF LIFEを本編中、悲しきASIAN BOYをアンコールで披露していることは共通している。

その曲が全公演に組み込まれているからといって必ずしも「骨組み」の中の決まった箇所で披露されるとは限らない。SPARKの扱いはかなりおもしろくて、19年12月28日のナゴヤドーム公演と4月4日の東京ドーム公演では序盤の起爆剤、2月11日の京セラドーム大阪公演ではクライマックスとして配置されている。そして4月5日の東京ドーム公演ではなんとセンターステージで演奏される予定だったが、ロビンはあの箱庭みたいに小さな島で寝っ転がるはずだったのだろうか。

1.2 各公演の毛色(1~2回披露の曲)

続いて、ドームツアー中の披露回数が少ない、つまりその公演のカラーをつくる曲を公演ごとに見ていく。

具体的な曲名を挙げる前に、その公演1回のみの披露・他の3公演のうちの1つとその公演の2回披露の曲数を比較する。次の図は「縦の公演と横の公演の2回のみ披露だった曲」の数である。ただし、同じ公演がぶつかる欄には「その公演1回のみで披露された曲」の数を入れてある。

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19年12月28日のナゴヤドーム公演は、この日のためだけに用意された曲が6曲と比較的少ない。のちの3公演でも披露する予定だった曲は計8曲あり、このツアーの布石となる公演だった可能性が考えられる。2月11日の京セラドーム大阪公演はバランス型だといえる。この日独自の曲は9曲、ほかの公演と共通の曲もすべての公演からほぼ同数ずつ引っ張ってきている。 4月4日の東京ドーム公演は、この日にしか披露されないはずだった曲が11曲と最も多い。4月5日の東京ドーム公演は京セラドーム大阪公演と近いバランスだが、ツアー初日であるナゴヤドーム公演と共通する曲がやや多く、4曲ある。

なお、東京ドーム2公演では、その2公演でのみ披露予定だった曲、すなわち「骨組み」と定番曲以外で共通する曲がない。ツーデイズ参加者がより多くの曲を聴けるように構成してくれたのだと思う。あるいは、メンバーが短期間により多くの曲の演奏を楽しめるように、なのかもしれないが。

改めて各公演に特徴的な曲を確認する。演奏回数ごとに色分けした表を再掲する。

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1.2.1 19年12月28日 ナゴヤドーム

19年12月28日のナゴヤドーム公演は、シーズン2最後の12月28日になるはずだったことが念頭に置かれていたと思われる。

この日のみ披露の曲に着目してみると実はメカラ ウロコ・7っぽい。BURN以外の5曲はすべてメカラ7と共通する曲目である。ただし、曲順自体はまったく異なるため、メカラ7をなぞったというよりはメカラ7に近い気持ちで選曲を行ったと考える方が妥当だろう。

4公演のうち最もジャガー収録曲・ジャガー関連曲が多かったのがこの公演である。この日の本編はSECOND CRYで始まり、すぐにROCK STARへと生まれ変わって、シルクスカーフに帽子のマダムで終わった。

"I"とシルクスカーフは再集結後初披露であった。

年末なので「これをやらないと、年は越せないよね~♪」のアバンギャルドで行こうよは当然外せない。

この日のバラ色の日々はイントロのMCとシンガロングがなく、いきなり「ビューティフォー!」で始まるめったにないパターンだった。この公演の印象としてテンポのよさやキレのよさを感じたのは、Balloon Balloonのアウトロをピタッと切ってそのまま「Let’s go」とA HENな飴玉が始まったこと、そしてこのバラ色のアレンジによるものだと思う。

1.2.2 2月11日 京セラドーム大阪

2月11日の京セラドーム大阪公演は、隠れた人気曲が多く通好みな印象だ。MOONLIGHT DRIVEはその最たる例である。

カナリヤBRILLIANT WORLDはSUPER JAPAN TOUR 2016以来の披露である。ただ、これらが演奏されたことの意味はどちらかというと別のところにあるように思われる。この2曲とSweet & Sweetはメカラ ウロコ・8でも演奏されているのである。なにしろ、この会場での公演は「メカラ8の映像化されなかったほう」以来なのだ。

さらに、本人が語った通り、(本人の生演奏ではないためセトリには含まれていないが)見てないようで見てるで登場し、Romantist Taste楽園で開幕するオープニングはTOUR'97 ~紫の炎~のまんまである。

未来はみないでの生演奏はこの日が初めてであった。新曲を一番最後に持ってくるのは往年のメカラ恒例だった。

 1.2.3 4月4日 東京ドーム

4月4日の東京ドーム公演は、京セラドーム大阪公演よりもさらにマニアックかもしれない。そして回るジェットコースターのようにおれたちの情緒を振り回す……。

まず、何はなくともメロメ。メカラ8のトラウマ曲が再集結後初披露である。この日に流れる予定だったPENITENTの映像から推測するに、合唱団を迎えて披露する予定だったと思われる。

この公演でのみ披露されるはずだった天国旅行は、ほかの3公演での球根の位置に収まっている。まさかこの2曲がツーデイズでのセトリ入れ替えになるとは。球根の映像演出における赤く燃える糸は、ロビンのギターでもほとばしるはずだったのだろうか(個人的には同じ演出だとしても青とかに色が変わっていたらいいなと思う)。

ドームツアーの中でFoxy Blue LoveSLEEPLESS IMAGINATIONの前に審美眼ブギが入るのもこの日だけである。この3曲のシークエンスはかなりクラシックで、追憶の銀幕の頃にはすでに存在していたものだ。

また、パンチドランカー天道虫"I"の流れはナゴヤドーム公演と共通である。

ほかの3公演では悲しきASIAN BOYの前に演奏されるALRIGHTが唯一セトリ入りしておらず、その位置にはRomantist Tasteが入っている。この2曲はJAGUAR HARD PAIN FINAL TOUR'94 "I Shall Return!"で連続していた前例がある。

WELCOME TO MY DOGHOUSEはこれまでの東京ドーム公演で欠かさず披露されてきた曲だ。メカラ8では一番最後に、SUPER BIG EGG 2017では一番初めに演奏されたが、この日はメカラ8と同じく一番最後であった。

1.2.4 4月5日 東京ドーム

4月5日の東京ドーム公演はシーズン2の締めくくりとなるはずだった。前日ほどチャレンジングではなく、広いドームに詰め込まれた一見さん、マニア、関係者やメディアまで各方面を納得させるオールラウンドな曲目だったと思う。

真珠色の革命時代Subjective Late Showは、メカラ7のアンコール冒頭をこの公演の冒頭にそのまま持ってきたかたちだといえる。この2曲に加えて、新録アレンジの追憶のマーメイドを生のストリングスと披露する予定だったようだ。

FAIRY LANDでメカラ7路線を推し進めるかと思いきや、花吹雪HOTEL宇宙船といった熟れ熟れ(本人談)な曲、熱帯夜SPARKのような「売れそ~!!(本人談)」な曲でバランスがとられている。

SUCK OF LIFEHorizonFatherの流れはナゴヤドーム公演と一致している。

12月28日でもないのにアバンギャルドで行こうよをやるつもりだったとは。年越し前最後のライブが4月5日となる予定だったのだと思うと、この曲を聴けることはうれしいはずなのに胸が重くなる。

また、アバンギャルドからバラ色の日々ALRIGHT悲しきASIAN BOYと続くのもナゴヤドーム公演と共通である。この日のバラ色は、公式ツイッターの発表では「MC~バラ色の日々」と表記されているが、ドーム作品のW購入特典であったリハーサル音源ではナゴヤドーム公演と同様に「ビューティフォー!」から始まっていた。

そして、プライマル。をシーズン2のラストに持ってこようとしていたところが本当にもう……。ご存知、この曲は活動休止・解散の置き土産となったシングルであり、初披露は再集結して初めてのライブの1曲目としてだった。この曲をこの場所に配置することは、シーズン1の「終わり」のやりなおしであり、シーズン2の「始まり」へと循環するための最後のワンピースでもある。

2 30th anniversary LIVE

続いては、ドームツアーのセトリをふまえて追加公演のセトリを再確認し、ドームツアーと追加公演がどのようにつながっていたのか、またシーズン2のエンディングがどのようにつくりかえられたのかを考える。

2.1 ドームツアーの「骨組み」

ドームツアーの「骨組み」の点から追加公演のセトリを検討する。

次の表では、追加公演のセトリのうちドームツアーで3回以上披露される予定だった曲を灰色で示した。

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灰色で示した曲数を数えると、11月3日の東京ドーム公演が11曲、11月7日の横浜アリーナ公演が4曲、12月7日の代々木第一体育館公演が8曲、20年12月28日の日本武道館公演が6曲とややばらつきがある。

ドームツアーの「骨組み」が残っているのは東京ドーム公演だけだと言ってよさそうだ。追加公演の中で唯一のドーム会場であり、センターステージが用意できたことによるものだろう。間に挟まる曲数こそ削られているものの、流れ自体はほとんど一致している。Balloon Balloon、映像演出を伴う球根、センターステージでのFoxy Blue LoveSLEEPLESS IMAGINATIONJAM天道虫がドームツアーと同様の順番で披露された。また、ドームツアー4公演中3公演でみられたALRIGHT悲しきASIAN BOYのシークエンスもセトリに組み込まれている。「骨組み」に含まれながらこの公演で演奏されなかった曲はDANDANのみであろう。

そのDANDANが唯一披露されたのが日本武道館公演である。ただし、披露された流れは「骨組み」とは異なりライブ冒頭であった。ドームツアーの平均的なセトリと同じ位置で演奏されたのはFoxy Blue LoveSLEEPLESS IMAGINATIONのみである。

残る2公演、横浜アリーナ公演と代々木第一体育館公演では「骨組み」と一致する部分が一切みられなかった。両公演に共通するのは、これらの曲がセトリの後半に固まっていることである。ツアーの「骨組み」となった曲というよりは定番曲やヒット曲によって、特定のコンセプトに沿った前半とのバランスをとっているような印象だ。

2.2 生まれ変わった2公演

ドームツアーで演奏されるはずだった曲のうち、中止となった公演のためだけに用意されていた曲はどうなってしまったのだろうか。

次の図では、中止となった東京ドーム2公演から追加公演に振り分けられたと思われる曲を示す(注・他の項目よりもやや主観強めです)。中止公演1日目の曲とそこからの流用曲は水色、同じく2日目の曲とそこからの流用曲は紫色で表した。

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中止2公演のセトリである左の2列は、7割ほどに色を塗ることができた。これらの曲の多くは追加公演の東京ドーム公演と日本武道館公演へと生まれ変わったようである。

中止となった公演のセトリがどのように追加公演のピースとなったのか、それぞれ見てみる。

2.2.1 4月4日 東京ドーム

この日のオープニングを飾るはずだったメロメは、11月3日の東京ドーム公演で第二部オープニングに生まれ変わった。

3曲目のChelsea Girlは20年12月28日の日本武道館公演で同じく3曲目の演奏となった。また、VERMILION HANDSは同じく日本武道館公演の序盤に位置している。

O.K.天国旅行、また甘い経験は11月7日の横浜アリーナ公演のコンセプト「過去の横アリ公演での演奏曲」に合致しており、いずれもそこで披露された。

Changes Far Away、そこからの審美眼ブギFoxy Blue LoveSLEEPLESS IMAGINATIONは、そのまま4曲まとめて日本武道館公演で再現された。

本編中盤のLove Communicationは東京ドーム公演の本編後半、盛り上がる場所に移されている。

"I"バラ色の日々の2曲がシークエンスだといえるのかは定かではないが、日本武道館公演にそのまま引き継がれた。

本編ラストの空の青と本当の気持ちは12月7日の代々木第一体育館公演で"エマスペシャル"のラストを飾ることとなった。

アンコール1曲目の楽園は東京ドーム公演の同じ位置に、2~4曲目のRomantist Taste悲しきASIAN BOYWELCOME TO MY DOGHOUSE日本武道館公演の同じ位置にそのまま移動している。

4月4日のみ披露予定だった曲は以上ですべて網羅できた。残りはほとんどが「骨組み」の曲だが、19年12月28日のナゴヤドーム公演とこの日に披露予定だったI don't knowは追加公演で披露されることがなかった。また、パンチドランカーは東京ドーム公演と横浜アリーナ公演の2回に演奏機会が増えている。

2.2.2 4月5日 東京ドーム

この日のオープニング3曲のうち、真珠色の革命時代追憶のマーメイドは東京ドーム公演のオープニングとなった。2曲目のSubjective Late Show日本武道館公演の同じく2曲目を飾った。

この日のみ披露予定だったTacticsは東京ドーム公演と日本武道館公演の両方で演奏されることとなったが、日本武道館公演ではFAIRY LANDからTacticsまでの2曲、東京ドーム公演ではTacticsから球根花吹雪Four SeasonsFoxy Blue LoveSLEEPLESS IMAGINATION熱帯夜までの7曲がこの公演のセトリからそのまま演奏された。

HOTEL宇宙船横浜アリーナでの披露に落ち着いた形となる。

Horizonはすでにナゴヤドーム公演でも披露されていたが、"エマスペシャル"の代々木第一体育館公演で改めて披露された。

Father未来はみないで、アンコールを挟んでのアバンギャルドで行こうよの流れは日本武道館公演の同じ位置に、またラスト3曲のALRIGHT悲しきASIAN BOYプライマル。は東京ドーム公演の同じ位置に移動している。

残るは「骨組み」曲とパールのみである。パールは4月5日のみ披露予定だったが、東京ドーム公演と横浜アリーナ公演の2回に演奏機会が増えている。

2.3 追加4公演の再構成

以上を踏まえて追加公演それぞれのセトリを簡単に振り返る。4公演のセトリを再掲する。

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2.3.1 11月3日 東京ドーム

先に述べたように、追加公演のうち唯一ドームツアーの骨組みが残る公演である。

中止となった2公演のうち4月5日のセトリと共通する曲目が多く、特にオープニングとエンディングはそのまま流用されている。シーズン2のラスト(となるはずだった)公演を追加公演の1本目で昇華しておくことで、残る3公演はあくまでも好きにやればいいボーナスステージなのだという感じがしてくる。

ただし、メロメだけはどうしても東京ドームという会場で禁を解きたかったのではないか。

2.3.2 11月7日 横浜アリーナ

この日のコンセプトは過去に横アリでの公演が映像化されたツアー、FIX THE SICKS・PUNCH DRUNKARD TOUR・SPRING TOURの再構成であろう。中止公演から流用された曲も、定番曲も、このコンセプトの範疇に収まっている。

ドームツアーの延長という色は薄く、完全に独立した特別公演だといえる。

2.3.3 12月7日 代々木第一体育館

前半はエマ曲をHorizon以外全曲ノンストップで演奏する公式お誕生日会であった。この会場から始まったSUPER JAPAN TOUR 2016の演出を挟んで、後半は同ツアーを想起させる定番曲がこれでもかと繰り広げられた。エマ曲でもある空の青と本当の気持ちから映像演出を挟んでALRIGHTSPARKという3曲の流れ、そしてラストのJAMがSUPER JAPAN TOUR 2016のセトリと一致している。

こちらもドームツアーの延長というよりかは特別公演である。

2.3.4 12月28日 日本武道館

11月3日の東京ドーム公演と対になるような、比較的4月4日と共通する部分が多いセトリである。

特筆すべきは曲目の発表時期に大きな偏りがある点だ。21曲のうちPENITENTとBunched Birth収録曲を合わせると4曲、かたつむり収録曲も4曲、EXPERIENCE MOVIE収録曲も4曲とここまででセトリの半分以上を初期の楽曲が占めていることがわかる。初期曲は初期曲でもメカラの場合はジャガー収録曲の印象が強いが、今回は悲しきASIAN BOY1曲のみである。smileも1曲、FOUR SEASONSは2曲、8が1曲、再集結後が4曲で、なんとSICKSとPUNCH DRUNKARD収録曲は1曲も含まれていない。いわゆる黄金期とされる時期の曲を演奏せずにシーズン2を終わらせたのだ。

3 総括

もともとのシーズン2は、荒療治のセラピーみたいな4月4日、そして全方面に受け入れられたであろう4月5日の2本の東京ドーム公演で締めくくられるはずだった。しかし、最終的には「ドームクラスのイエモン」ではなく武道館の野良犬としての幕引きとなった。中止となった2公演で聴けるはずだった曲は追加公演の中で余すことなく披露された。

彼らは11月3日のプライマル。でドームツアーを一区切りさせたあと、3公演ものアンコールに応えてくれた。それによって、「みんな」と「わたしだけ」のそれぞれに向けられた2つのエンディングを両方みせてくれたのだ。